大規模導入

本導入手順は、管理者が各PCにキッティングやActive Directoryなどでソフトウェアをインストールを行い、YubiOn Portalサイトで利用するために必要な情報を一括登録する手順となります。大規模導入では、端末台数が一台から数百台程度の導入を想定しています。必ず注意事項をお読みいただき、導入を進めてください。

目次


1. ご注意

  • 必ず動作環境をご確認の上、導入を進めてください。
  • 使用可能なYubiKeyに関してはこちらをご確認ください。
  • 端末のセットアップにはWindowsの管理者権限が必要です。
  • YubiKeyのSlot1への設定変更はしないでください。
    YubiKeyにはワンタイムパスワード(OTP)やチャレンジレスポンス(オフライン認証で使用)などの機能が設定可能なSlotが2つあります。
    • Slot1: 初期状態はYubico OTPが設定済み
      Slot1の情報を変更すると、YubiOn Portalでのご利用ができなくなります。
    • Slot2: 初期状態は未設定
      オフライン認証を使用する場合はSlot2にチャレンジレスポンス設定が必要です。
  • 端末のオフライン認証を有効化するには事前準備が必要になります。
    利用者にYubiKeyを配布する前に、YubiKeyオフライン設定を参考にYubiKeyの設定を行ってください。
  • 端末識別IDについて
    YubiOn Portalでは端末識別IDとしてSIDまたはUUIDを使用しています。
    各OSにおけるデフォルト識別IDは以下です。
    • Windows: SID
    • macOS: UUID
    ※PCのキッティングなどが原因でWindowsのSIDが重複しているような場合は、YubiOn Portalでご利用ができなくなります。 SIDが重複してご利用できない場合は、弊社までお問い合わせください。

2. 導入フロー

ポータル登録
[管理者操作] YubiOn Portalに登録します。登録後、有料プラン(Premium)を購入します。
ソフトウェア配布
[管理者操作] キッティングやActive Directoryなどを通してソフトウェアを各端末にインストールします。
一括登録
[管理者操作] 利用者の情報をCSVで一括登録します。
サービス設定
[管理者操作] 二要素認証のサービス設定を行います。
端末自動セットアップ
[利用者操作] 利用者が端末にログオンすることで、自動セットアップが完了します。
運用開始

3. YubiOn Portal登録

既に登録がお済みの方はこの手順をスキップしてください。

3-1. 新規登録

YubiOn Portal登録ページよりお客様情報の登録を行います。

新規登録時に登録承認のメールが送信されます。
承認リンクをクリックします。

3-2. 初回ログイン

ログイン画面より、登録した「メールアドレス」「パスワード」でログインします。
正しいメールアドレスとパスワードを入力すると、YubiOn Portalにログインできます。

初回ログイン時はかんたん設定画面が表示されます。

4. かんたん設定

既にかんたん設定がお済みの方はこの手順をスキップしてください。

4-1. YubiKeyの登録

ログイン用のYubiKeyを設定します。次回以降YubiOn Portalへのログイン時に、ここで設定したYubiKeyが必要となります。

4-2. 設定の選択

本手順では操作者自身の端末に設定はしないので、「あなたの端末の設定は行わずに、組織内のメンバー登録画面に遷移します。」をクリックします。

5. 有料プランへの切り替え

既に有料プランをご利用のお客様はこの手順をスキップしてください。

以降は有料プランの利用を前提に説明しています。

6. セットアップ

管理者が各端末にセットアップを行う手順を説明します。
端末に二要素認証を設定するには、Windowsログオンサービスのアプリケーション(以下クライアントツール)をインストールする必要があります。

ご利用前に
ソフトウェアインストール前に必ず動作環境をご確認の上、ご利用ください。
インストールにはWindowsの管理者権限が必要です。


6-1. ソフトウェアダウンロード

各端末にインストールするソフトウェアをダウンロードします。

  1. 画面左側のメニューから「端末」アイコンをクリックし、「ダウンロード」をクリックします。
  2. 「ダウンロード」ボタンをクリックします。 「WlsInstaller_x64.msi」または「WlsInstaller_x86.msi」がダウンロードされます。
    任意の場所に保存してください。

6-2. ソフトウェアインストール

YubiOn Portalにはソフトウェアを自動配布する機能はございません。下記のいずれかの方法にて、各端末に「WlsInstaller_x64.msi」または「WlsInstaller_x86.msi」インストーラーの配布およびインストールを行ってください。

  • 端末キッティングによる配布
  • Active Directoryのグループポリシーによる配布
  • その他サービスによる配布


7. 一括登録

YubiOn Portalの利用者情報をCSVで一括登録します。

7-1. CSVのダウンロード

画面左側のメニューから、「ユーザー」アイコンをクリックします。

メンバー管理画面の右側にある「キッティングCSV登録」ボタンをクリックします。

「CSVサンプルをダウンロード」ボタンをクリックします。

任意の場所に保存します。

7-2. CSVの入力

ダウンロードした「member_machine_registration_sample.csv」を開きます。
※ここではエクセルで開いた場合で説明します。

エクセルで表示

下記のCSVファイルのフォーマットを参考に登録情報を入力します。
登録分の入力が完了したら、ファイルを保存してください。

同一メールアドレス登録がある場合
CSV内に同一のメールアドレスが入力されている、または既に登録済みのメールアドレスを入力した場合は、同一メンバーに端末、アカウント、YubiKeyが割り当てられます。

7-3. CSV一括登録

YubiOn Portalサイトにログインします。

画面左側のメニューから、「ユーザー」アイコンをクリックします。

メンバー管理画面の右側にある「キッティングCSV登録」ボタンをクリックします。

「ファイルを選択」をクリックします。

「member_machine_registration_sample.csv」ファイルをクリックし、「開く」ボタンをクリックします。

登録リストに表示された値に問題がないことを確認し、「登録」ボタンをクリックします。

  • 半角英数表記に全角文字列が入力されていない
  • 不要なスペース、文字列などが入力されていない
  • メールアドレスの形式が正しい
  • 管理者列は数値が入力されている
    ※管理者で登録した場合、管理者列に「チェックマーク」が表示されます。
     一般で登録した場合、管理者列に「-」が表示されます。

登録完了メッセージが表示されるので、「OK」ボタンをクリックしてください。
メンバー一覧にCSVファイルに記載したメンバーが表示されると、一括登録完了です。

登録エラーが発生した場合
CSVに間違いがある場合は、確認画面に警告アイコンが表示されます。警告アイコンにマウスカーソルを合わせるとエラー内容を確認できます。
指示通りCSVファイルを訂正し、再登録してください。

一括登録の完了直後後に内容を修正したい場合
一括削除方法」を参考に訂正データの一括削除を行い、訂正データのみをCSVで一括登録します。

個別にデータを修正したい場合
メンバー情報の修正はこちらを参照ください。
YubiKeyの割り当てはこちらを参照ください。
YubiKeyの割り当て解除はこちらを参照ください。
アカウントの追加はこちらを参照ください。
アカウントの削除はこちらを参照ください。
アカウントとYubiKeyの割り当てはこちらを参照ください。
アカウントとYubiKeyの割り当て解除はこちらを参照ください。

※端末名や端末IDは後から修正することができません。「一括削除方法」を参考に一括削除し、CSVで一括登録し直してください。


8. YubiKeyを利用者に配布

CSV登録の完了後、YubiKeyを利用者に配布します。

YubiKey配布前の確認事項
端末のオフライン認証を有効化するには事前準備が必要になります。
利用者にYubiKeyを配布する前に、YubiKeyオフライン設定を参考にYubiKeyの設定を行ってください。


9. サービス設定

サービス設定画面では、二要素認証サービスに関する設定を行います。

9-1. サービス設定全般

画面左側のメニューから「端末」アイコンをクリックします。
「サービス設定」をクリックします。
お客様のセキュリティポリシーに合わせて下記の設定を行います。

設定項目 設定内容 デフォルト
①キャッシュログオン有効期限 オフライン認証可能な日数です。 無効
②スクリーンロック YubiKeyを抜いたときに画面をロックします。 無効
③強制YubiKeyログオン 端末ログオン時にYubiKeyを使用したログオンを強制します。 無効
④認証失敗ロック 一定回数ログオンに失敗した際、端末にロックをかけます。
一定時間が経過すると端末ロックを解除することも可能です。
無効
⑤自動メール通知 端末の状態やサービス設定の変更があった場合にメール通知を行います。 有効
担当者

サービス設定の初期表示では、「Default Policy」が選択されています。
本手順では「Default Policy」をもとに説明を行います。



9-2. キャッシュログオン設定

オフライン認証の有効期限を設定することで、最後に端末ログオンが成功した日から、指定した日数だけオフラインでのログオンが可能になります。 無効に設定すると、ネットワーク接続に接続していない環境ではログオンができなくなります。

  1. 「有効」のラジオボタンをクリックします。
  2. 有効期限を入力します。
    無料でご利用の場合は1日のみ設定可能です。
  3. 「更新」ボタンをクリックします。

9-3. スクリーンロック設定

スクリーンロックを有効にすることで、端末のUSBポートからYubiKeyを抜いたときに、自動的に画面をロックすることが可能です。

  1. 「YubiKeyを抜いた時に画面をロックする」のチェックボックスにチェックを入れます。
  2. 「更新」ボタンをクリックします。

9-4. 強制YubiKeyログオン設定

端末のログオン時にYubiKeyを使用したログオンを強制する設定をします。

  1. 「YubiKeyを使用したログオンを強制する」のチェックボックスにチェックを入れます。
  2. 「更新」ボタンをクリックします。

9-5. 認証失敗ロック設定

端末のログオン時にYubiKeyを使用したログオンを強制する設定をします。

  1. 認証失敗ロック設定を有効にすると、一定回数ログオンに失敗した際、端末のログオンを禁止することが可能です。
  2. 「更新」ボタンをクリックします。

9-6. 認証失敗ロック後のアンロック設定

  1. 「認証失敗ロック後、一定時間でロックを解除する」のチェックボックスにチェックを入れます。
  2. 端末ロック解除をするまでの分数を入力します。
  3. 「更新」ボタンをクリックします。

9-7. 自動メール通知設定

端末の状態やサービス設定の変更があった場合に、通知設定に登録しているメンバーへ自動通知を行います。初期設定では担当者が通知の受信者に設定されています。

  1. サービス設定画面右上の設定アイコンをクリックし、「自動メール通知設定」をクリックします。
  2. 通知設定の有効/無効を切り替えます。
  3. 受け取りたい通知項目にチェックをいれます。
  4. 「更新」ボタンをクリックします。

10. 利用者による各端末の自動セットアップ

端末の利用者であるエンドユーザーがネットワークに接続している状態の端末にログオンすることで、自動的にセットアップが完了します。

自動セットアップの条件
1. 既に端末へのソフトウェアインストールが完了していること
2. YubiOn PortalサイトでCSV一括登録が完了していること
3. ネットワークに接続している状態の端末にログオンすること

初回はWindowsのパスワードのみでログオンすることで、自動セットアップが完了します。
自動セットアップが正しく行われると、次回ログオン時から二要素認証をご利用いただけます。

利用者操作に関する詳細は「Windowsログオン利用方法 (大規模導入向け)」を参照ください。

利用者にアンインストールさせたくない場合
オプション機能「アンインストール制御」を利用することで、インストール済みアプリケーションの一覧から当ソフトウェアを非表示にし、アンインストールを抑止することができます。

「アンインストール制御」オプションのご利用に関してはこちらからお問い合わせください。


11. 運用確認

利用者端末にグループポリシーの設定が反映されているかを確認します。

画面左側のメニューから「端末」アイコンをクリックし、「サービス設定」をクリックします。

11-1. グループポリシー反映確認

グループポリシーの反映状態は「反映済み」、「未反映」、「古いポリシーが反映」の3種類があります。

下記はグループポリシー確認手順になります。

  1. 確認するグループポリシーをクリックします。
  2. 「端末一覧」タブをクリックします。
  3. 状態の下側のプルダウンをクリックします。
    次に、「未反映」をクリックします。
  4. グループポリシーが未反映の端末一覧が表示されます。 「未反映」の場合は「×」マークで表示されます。

導入手順は以上です。

12. 補足


12-1. YubiOn Portalサイトの二要素認証方法

YubiOn Portalサイトのログインでは、メンバー(利用者)の「メールアドレス」と「パスワード」、「YubiKey」による二要素認証が求められます。

  1. ログインページにアクセスします。
    メールアドレス入力欄に、「メールアドレス」を入力し、「確認」ボタンをクリックします。
  2. パスワード入力欄に「パスワード」を入力します。
  3. YubiKeyをUSBポートに挿し込みます。
  4. YubiKey入力欄をクリックし、YubiKeyをタップします。 ※YubiKeyのワンタイムパスワード出力後、自動でEnterが入り、ログインします。
  5. ログインが完了すると、「ダッシュボード」が表示されます。

12-2. 一括削除方法

CSVで一括登録した情報はメンバー(利用者)のメールアドレスから一括で削除することができます。

  1. 画面左側のメニューから「メンバー管理」をクリックします。
  2. 「メンバーCSV一括削除」アイコンをクリックます。
  3. 一括削除用CSVファイルをダウンロードします。
    「ダウンロード」アイコンをクリックし、一括削除用CSVファイルをダウンロードします。 「member_deletion.csv」ファイルを任意の場所に保存します。
  4. 「member_deletion.csv」ファイルを開き、削除したいメンバーのメールアドレスを入力します。
  5. CSVファイルを選択します。
    「ファイルを選択」ボタンをクリックします。
  6. CSVファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックします。
  7. ファイルを選択すると、CSVファイル名と削除するメンバー情報が表示されます。
    間違いがなければ、「削除」ボタンをクリックします。